新しいBUIEを作る記③ ｜ 札幌周辺のグッとくる不動産情報を紹介：札幌空想不動産

佐野ビルは、実は駅ビルだったのです。

年配の人は皆よく知っている事実で、かつてこのビルの前面にはじょうてつの終着駅があったそうです。

その１階には佐野美容室、地下１階も雰囲気の良い喫茶店があり、どちらも非常に人気があったと聞きます。

２階は、佐野さんのご自宅。３階は、佐野さんのご主人様のオフィス。４階は、佐野さんのお弟子さんの寮だったとのこと。

特に自宅は、非常に豪華な調度品の数々があり、どれも壊したり捨てたりするのには躊躇われるものばかりでした。

そこで、この建物に宿るもの、

それを受け継ぎながらも理想的なシェアハウスを目指すということを設計のコンセプトに定めました。

また、２階には広いリビングの他、仕事や勉強、読書を気兼ねなくできるような部屋を作ることを創作工房齋藤さんに要求しました。

古い建物ということで非常に困難の伴うプランニングでしたが、結果としては理想的な形に仕上がりました。

古い建物特有の魅力を残しつつ、シェアハウスとしての機能を追求された妥協のない計画になったのです。

懇意にしている力量ある店舗施工会社のご紹介まで頂きました。

そして物件と出会った後、４ヶ月半が経ち、ついに工事着工にこぎ着けます。

と同時に、私のサラリーマンとしての人生も終わりを告げました。